水回りリフォーム専門店のリブウェル(大阪府松原市)は顧客のヒアリングをきっかけに売上高を伸ばしてきた。
コンサルタントからアドバイスを受け、聞き取り時に欠かせない「7+1項目」を徹底することに。これを採用する前の2018年度のリフォーム売上高は4億円だったが、前期は5億6000万円まで伸びている。新規顧客の成約率も40%台から60%超にアップした。

7つの項目とは、
(1)自己開示、自社開示
(2)リフォームの動機・目的
(3)予算とその上限
(4)最終的にお決めになられる方
(5)要望と優先順位
(6)相見積もりの有無
(7)スケジューリングのこと
これに次回のアポが1項目として追加され、「7+1」としている
施主の不満を解消するキッチンリフォームを提案をするには、ヒアリングでの工夫が必要だ。キタセツ(東京都大田区)の営業本部副部長の冷水圭吾氏は、施主の希望を引き出すため、3つの質問項目を重視している。
1つ目は掃除が好きかどうかを聞く。冷水氏は理由をこう語る。「お掃除好きの方には基本的にどのメーカーでもおすすめしやすい。掃除が好きなのでどんなキッチンでもきれいに使う。一方、お掃除が苦手な方には、細かなお手入れが必要なキッチンは合いません。そこで、キッチンパネルに強度があるタカラスタンダードの商材などをおすすめすれば、金だわしで擦るといった掃除も可能になります」
ほかにも、今使っているキッチンの天板が人造大理石かステンレスかも聞く。「使い勝手を聞くことでご提案する商材も変わります。ステンレス好きな方にはクリナップを、人造大理石が良い方にはLIXILやトクラスなどをおすすめします」
1つ目は、現在の使用状況を把握する質問だ。例えばリフォームしたい理由が「キッチンの掃除をラクにできるようにしたい」だった場合は「どこが掃除しづらいか」「何日置きに誰が掃除をするのか」「誰がどのような料理を作る際に汚れてしまうか」「キッチンの使用頻度は」と5W1Hをその場で深堀りしていく。「特にキッチンは、どんな料理をするかと、料理と掃除は誰がするかを詳しく聞きます。料理は奥さんで皿洗いや掃除をするのは旦那さんなど、別々で担当していることも多い。どなたがどのように活用しているかによって何に課題があるか、求める機能やお手入れ方法が異なります」と竹本龍二社長は話す。
2つ目は、なぜ今までリフォームをしなかったのか。「検討していたが共働きで忙しかった」などリフォーム会社を選ぶ上での課題がわかる。それを自社のリフォームではどう対応できるか、見積もり提出の際に重点的に説明することが可能だ。

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